薬剤師がCBDの事実を調べました①(使用したエピソード付き)

薬剤師がCBDの事実を調べました①(使用したエピソード付き)


今回は日本でもある程度知られてくるようになったCBDについて。
基本的に販売サイトでは、良いことばかりが書かれているCBD。
しかしカラダに有効な成分は「デメリットがほぼないのに、すばらしい効果だけがある成分はほぼ存在しない」というのがこの記事を書いている薬剤師としての実感でした。

そして薬剤師でもある開発者がCBDを実際に調べ、開発をするにいたったエピソードについて「前編・後編」でまとめ、今回は海外の消費者の使用実態と開発者が実際に試してみた実体験をメインでお伝えしたいと思います。



目次

1、CBDでなぜか公開されない本当のこと
・検索をするといいことばかりが書いてあるが…
・海外の健康に関する第三者機関のサイトを調べてみた
・実際に試してみると、良くも悪くも変化が!



  

1、CBDでなぜか公開されない本当のこと       

・検索をするといいことばかりが書いてあるが…
CBDをウェブで検索してみると、企業サイトでは概ねこんな様子でCBDを紹介しています。

・CBDは安全に使用でき、様々な効果が期待されています
・バランスを整え、カラダのリズムを作り、リラックスやリフレッシュにも。
・海外では、手軽に持ち運べる便利なエディブル(食品)タイプや、ベイプなど、様々な使用スタイルで楽しめます。

この内容自体は決して間違っているとはいえませんが、各メーカーとも
「CBDはどんな状態にもよい。安全、簡単。使うだけであなたの生活が変わる」という感じに近いニュアンスでCBD商品をおススメしています。

一方で、副作用的な部分やカラダへの変化を伝えるところは、ほぼほぼない状況。
会社ページでは「CBDは副作用がほとんどありません」と書かれてるところが多く、WEB検索でも、副作用に関する内容は最初のページではほとんど見つからない状態です。


・海外の健康に関する第三者機関のサイトを調べてみた
CBDの使用実績がまだ浅く、情報も不十分といえる日本。
日本のサイトでは客観的な立場での使用実績が見つからなかったため、海外の健康に関するメディアサイトを見つけて、使用実績を確認することにしました。

※詳細は下記より見ることができます
参考:コビドグラフィーCBD統計2021 - ニュース | マーチ 2022
             


このサイトの中から使用に関するポイントをまとめた内容として

①使用や認知に関する実態

・アメリカの成人の33%がCBDを1回以上使用したことがあります。 (SingleCare、2020)
・アメリカ人の64%はCBDおよび/またはCBD製品に精通しています。
(ギャラップ、2019)
・CBDを使用するアメリカ人の中で、最も一般的な用途は、痛みの緩和(64%)、不安神経症(49%)、および不眠症(42%)です。
(SingleCare、2020)
・CBDを使用したことのある人の32%はそれが効果がないと感じました 。

②使用上の副作用に関する実態

・ CBDベースの製品に関連する最も一般的な副作用には、眠気、鎮静、および倦怠感が含まれます。
・CBDユーザーの3分の1は、口渇、陶酔感、空腹感、目の炎症、および/または倦怠感などの非重篤な副作用を報告しました。
・通常、これらの影響は悲惨なものではありませんが、人の日常生活に不便で混乱をもたらす可能性があります。

※この情報元には「米国食品医薬品局」やアメリカの非営利消費者向け情報機関「コンシューマーレポート」の出典もあり、信頼性が高い情報といえそうです。



アメリカでは、認知度や使用経験がある人も多く、具体的な症状に対する使用目的を持っていることがわかります。
そして「約1/3の人が効果がなかった」という内容も信頼がある数字と判断できます。
使用実績がある海外では、「痛み」に対して使用するケースが最も多いというところが、おもしろい部分でもありました。

副作用の報告については、「3人に1人が副作用を感じた」という統計が公表されています。これは「副作用はほとんどありません」という現状の日本のサイト情報には問題があるといえそうです。
3人に1人が何らかの副作用があるというのは、薬の中でも一部の特別な薬しかありません。


実はCBDの副作用は使用初期以降は出にくくなることもわかっています。
しかし、CBDを安全だと思いこんで「使い方もあなたに合わせてアレンジを」という言葉を真に受けて使用してしまうと、かなりの確率で体調不良が発生し、使用が怖くなってしまうということも容易に想像ができます。



・実際に試してみると、体に良くも悪くも変化が!
最初に薬剤師としての経験として、薬のルールは「ほどほどの効き目で副作用が少ないものはあるが、すごい効き目で副作用が少ないものはほとんどない」のが原則。
成分の働きを調べてみたかぎりでは、「効果が期待できる」という判断ができたため、自分でも調べて見ることにしたのです。  

        


1日目:効果が最大期
寝る前に、書いてある量よりも少ないCBD成分量で7.5㎎程度で開始すると…
・寝る前は「ス~~ッ」、朝はパッチリ、熟睡感が!
個人的には十分な効果がありました。
今まで試したどのサプリメントよりも寝つきが 良く、朝の熟睡感もベストでした。


2~3日目:効果も副作用も発現期
寝るときの熟睡感は良いものの、
・日中にも、寝る前のような「フワ~~っ」とくる眠気が。効いてはいけない時に効いてしまっている感じ…。
・おなかが時々「ゴロゴロ」し、トイレに3~4回行くことに。痛みや悪い感じはなく、今ままで動いてなかったおなかが急に動いている感じ 


4~5日目:効果と副作用の調整期
・日中の眠気は若干あるものの問題ないレベルに改善。
・おなかのゆるみも「ギリギリ正常の範囲」で、生活に支障はなし。


7~10日目:カラダの状態安定期

・睡眠は「慣れ感」も出てきて日中の眠気はないが、夜の睡眠効果も「ほどほど」ぐらいで、落ち着いてきた。
・おなかは、今まで動いてなかったのがちょうどよい動きになり、良い体調に。                                                


このような使用体験となりました。
これは試してみてもらった周りの人もほぼ同様で、コンシューマーレポートに書かれている副作用報告とも一致する内容でした。
CBDの働きから考えても、カラダの機能が弱い部分ほど変化が大きく、効果が出る人は、最初の副作用も出やすい可能性があります。




まとめ



たとえ一時的であっても、ハッキリと副作用があることは、もっと明示されるべき内容ではないかと思いました。

薬剤師という職業柄かもしれませんが
・説明をしないで、体調が悪くなった場合は「健康被害」の一部
・説明を十分にした上で、リスクを把握してもらえていれば「注意事項」
というように思えてしまいます。

なぜなら、CBDのことをよく調べていけば、CBDのデメリットを抑えてメリットを維持する方法も、本やデータで解説されているから。
つぎの記事では、使い方に対する内容を書いていきたいと思います。



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