薬とサプリメントの違い(後編:サプリメントについて)

薬とサプリメントの違い(後編:サプリメントについて)

Neoteceの開発者・薬剤師の高橋 と申します。

前回のおさらいとして「薬」の分かりやすいイメージを、
「コンプライアンスの厳しい上場企業」
と例えさせていただきました。

今回はサプリメントの特徴を紹介し、ふたつの違い
について考えていきたいと思います。

 

サプリメントの3つの特徴

サプリメントの大きな特徴を3つにまとめると

①効果は出せないが、使用実績やデータがあるケースも
②成分を調べたうえで、ためしてみるのがベスト
③「不調」に対して相性がいい

サプリメントについても紹介してみます。

①効果をいえるのは「薬」だけ
 
サプリメントを商品ではなく成分名で検索すると
 「○○の症状に対する有効性が実証されています。」
 と出ますが、これは商品では違法になってしまいます。

 その法律が「薬機法」です。薬機法では医薬品や
 一部のサプリメント成分でのみ「効能・効果」
 が表示できるようになっています。

 一方、実績のあるサプリメント成分は病気の症状で使用
 することで、商品ページでは公開できなくても
 「人に対する臨床実験や、服用テストの実績」
 自体はある場合もあります。
 
②わかりにくいサプリメントの効果
 ①を知っていればサプリメントの良し悪しを見分け
 られるかといえば、非常に難しいのが現状です。

 筆者も成分や働きを調べたうえでも、最終的に
 「数人で飲んでみて実感を確かめる」
 プロセスは必要になります。一般の方でも、
 
 ・成分名のデータや実績を検索してみる
 ・機能性表示があれば、相性がわかりやすい
 ・理解したうえで最終的に試してみる

 というプロセスで自分に合ったサプリメントが
 選ぶことはできます。

③不調にはサプリメントがおススメ
 
病気というほどではないものの、日々の不調を
 感じている方が一般的な健康法に加え、
 サプリメントを摂取するのは有効といえます。

 あくまで個人のイメージですが、

 ・食習慣が良くない人が、ビタミンB群を使用
  すると体調が良くなりやすい
 ・将来の認知症予防のために、ある程度リスク
  を下げられる成分はある

 こういったケースが考えられます。

 

 

サプリメントの特徴を例に例えると

サプリメントの特徴を例えると
 ・成分の中にはデータがある場合もあるが、信頼性や効果の
  面で不安がある
 ・一方で安全面で大きな問題がなければ厳しい承認はなく、
  低コストで新しい成分が開発できる
 ・体質や体調に合ったものを選べれば、薬にはないメリット
  を得られる場合もある。

  これらの特徴から、サプリメントを分かりやすくイメージすると
 「新規性の高いベンチャー企業」
 といったところでしょうか?

 

 

薬とサプリメントの関係性

 前回の記事で取り上げた「血圧」を例に考えてみましょう。

 一番理想なのは、健康な間には「血圧にいい」とされる
 健康のケアをすることといえます。
 (運動等、サプリメント以外にも方法はいろいろあります!)

 しかし高血圧になってしまった場合、サプリメント等の
 民間治療よりも薬や用いた治療の方が、明らかにその後の
 あなたの体を守ってくれるといえます。

 サプリメントと薬は
 「ファーストケアとセカンドケア」
 として使い分けることができ、病院に相談しながら並行して
 症状をケアすることもできます。

 薬は「コンプライアンスの厳しい上場企業」
   サプリメントは「新規性の高いベンチャー企業」

 という特徴を挙げさせていただきました。
 つまりどちらがいいかというよりは、それぞれの
 「役割」を知り上手に取り入れることが、トータルで
 一番の健康を目指せるのではないかと思います。