アンチエイジングの歴史から最新の研究まで、簡単にまとめてみました

アンチエイジングの歴史から最新の研究まで、簡単にまとめてみました

Neoteceの開発者・薬剤師の高橋 と申します。

インターネットが大きく成長した時期と同じく、1980年代から現在に至るまで
アンチエイジングは大きな進化を遂げています。今回はアンチエイジングの
進化の歴史について、時系列でご紹介していきたいと思います。

 

1980年代

このころからアメリカでは「あらかじめ病気を防ぎ、健康な体を積極的に作る」
ための予防医学の概念が発展し、この時に「アンチエイジング」という
言葉が生まれました。この時代からヒアルロン酸注射等の美容医療が普及してきました。

 

1990年代

このころから科学的なアプローチが始まり、抗加齢医学会がアメリカで発足。
体内の老化の研究が本格的に始まるものの、一般に普及した治療としては
肌を主とした治療(前述のヒアルロン酸注射、レーザーシミ治療)がメインと
いえます。


2000年代

日本でも抗加齢医学会が発足するとともに、2004年にアンチエイジング
クリニックが登場。アメリカの美容治療が普及し始めるとともに、美容以外の
医学的な応用研究(老化の検査・評価の確立、歯科や内科分野への応用)、
サプリメント成分の研究開発等が本格的に進んでいきました。



2010年代

2010年代から遺伝子の研究が本格的に進むようになり、細胞や遺伝子
レベルの研究が大きく発展しました。「長寿遺伝子「「若返り遺伝子」と
呼ばれるサーチュイン遺伝子に関与する成分として「NMN」が注目される
ともに、老化の要因として「酸化」や「糖化」のリスクも注目され、老化に
おける細胞レベルの関与が明らかになってきた期間でもあります。


2020年~

2020年代からは老化の研究の応用として
「細胞レベルの老化の要因と具体的なアプローチ」
が実用レベルで登場してきた時代。
「老化を進めてしまう老化細胞へのアプローチ」が発展し、医療分野でも
老化を促進してしまう「老化細胞」を除去するワクチンの研究や、
カラダの有害物質を除去する機能にアプローチする健康成分が登場し、
今後も医療の分野から健康の分野まで様々な技術が実用化されてくると考えられます。

 

このように1980年代は肌の美容治療から始まったアンチエイジングは、
細胞・遺伝子レベルの研究と応用にまで進化してきています。
これからのアンチエイジングはもはや女性のためだけのものではなく、
長寿化傾向にあるすべての人が健康であり続けるための技術であるといえるでしょう。

参考
美プロ:「老いに負けない美貌を手に入れる方法“アンチエイジング”とは」

医学の歩み:「アンチエイジングの歴史と展望」

読売新聞オンライン:「進化し続けるアンチエイジング医学」

日本医療研究開発機構:「老化細胞除去ワクチンの開発に成功」